クレーバ外相、独による露製コロナワクチン購入意図につき「倍の代償を払うことになる」

ドミトロー・クレーバ外相は、ロシアは自国製コロナワクチン「スプートニクV」を政治影響力行使の道具として利用していると指摘した。

クレーバ外相がドイツのビルト紙へのインタビュー時に、ドイツのイェンス・シュパーン保健相はじめ同国複数政治家がロシア製ワクチン「スプートニクV」を購入する計画に言及していることにコメントした

クレーバ外相は、「ロシアのスプートニクVについては、それぞれの国が倍の代償を払うことになることをしっかり認識すべきである。金銭と政治的代償だ」と発言した。

外相は、ロシアにとって、スプートニクVの件に人道的な目的はなく、同国は自国民向けのワクチンが足りていないにもかかわらず、それを政治的影響力の強化手段として利用していると指摘した。また、世界はスプートニクV購入問題が政治的問題を生み出しかねないことにつき、すでに事例を目にしていると指摘した。

外相は、ドイツの決定はロシアでは「中立的人道的問題として見られることはなく、ドイツのような強力な国ですらロシア抜きに問題を解決することができない、ということが証明されたかのように、積極的に政治化されるであろう」との見方を示した。

加えて外相は、国家のコントロール化にあるロシアのテレビ局では、世界の国々について、スプートニクV購入を受け入れるか拒否するかによってロシアにとっての「友好国」と「敵国」に分けて報じていると指摘した。

これに先立ち、イェンス・シュパーン独保健相が、ドイツはロシアと同国製コロナワクチン「スプートニクV」の購入協議を行なっていることを認める発言をしていた。

また、クリストファー・ブルガー独外務報道官は、ワクチン購入の際にイデオロギー的考慮はないと発言していた。