OSCEウクライナ監視団のマンデート1年延長 ウクライナ外務省歓迎

欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)のマンデートが2022年3月31日まで1年間延長された。

3月31日、OSCE常設理事会が特別会議にて全57加盟国の賛成にて決定した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

同決定に加え、延長された期間(2021年4月1日から2022年3月31日)のSMMの予算も採択された。

今回の決定は、SMMのマンデートの切れる直前の採択となった。

同日、ウクライナ外務省広報室は、OSCEの同決定を歓迎する声明を発出している

声明には、採択への謝意が示された上で、「マンデートの延長は、ウクライナにおける、ロシア連邦の対ウクライナ武力侵略の存在を国際社会に客観的かつ適宜報告する、OSCE/SMMの間断ない監視活動を保障することになる。(中略)ウクライナ外務省は、OSCE/SMMのマンデートは、クリミア自治共和国とセヴァストーポリ市を含む、国際的に認められた国境内のウクライナ全土への監視員の安全かつ理想的なアクセスを定めていると強調する」と書かれている。

また外務省は、ロシア連邦によるSMMのウクライナ東部被占領地での活動制限行為やクリミア被占領地へのアクセス妨害は看過し得ないと指摘した。加えて外務省は、ウクライナ特別監視団(SMM)がクリミア軍事化やアゾフ海・黒海地域の航行の自由制限といったロシアのその他の違法行為の監視も強化することを期待していると伝えた。

なお、これに先立ち、3月26日、ウクライナ外務省は、複数のOSCE加盟国がOSCE/SMMのマンデート延長を妨害していると発表していた。

写真:OSCE/SMM