ダニーロウ安保書記、「ドンバス」という言葉を使わないよう呼びかけ

ダニーロウ国家安全保障国防会議(NSDC)書記は、「ドンバス」という言葉はロシアが押し付けてきた概念であり、ウクライナはドネツィク州・ルハンシク州という法的に定められた言葉を使うべきだとの見方を示した。

24日、国家安全保障国防会議(NSDC)のオレクシー・ダニーロウ書記が選挙改革関連フォーラムの際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ダニーロウ書記は、ドネツィク・ルハンシク両州紛争地域の選挙について言及した後、「ドンバス」のような、ロシアが押し付けてきた概念を最大限回避するよう呼びかけた。

書記は、「ドンバスという言葉は、私たちの国家の法的文書には一切使われていない。それはロシア連邦が私たちに押し付けてきた定義である。『ドンバスの民』『ドンバスの選択』『ドンバスは屈しない』という具合だ。私たちは、自国の法的文書を明確に守る必要がある。(中略)ドネツィク州・ルハンシク州には明確な名前があるのであり、ドンバスなるものは存在しない。私たちがそのような言葉を使い始めるのは、非常に危険なのだ」と述べた。

同書記は、両州被占領地にて選挙が実施されていないのは、国家が選挙をしたがらないからではなく、7年間戦争が生じているからだと指摘した。同氏は、「誰かが過去2000年の歴史上の出来事で、戦争が起きている時に何らかの選挙が行われるというケースがあったと教えてくれるのであれば、私はその人に会ってみたいと思う。(選挙ができないのは)ロシア連邦がドネツィク・ルハンシク両州を占領することで生み出した状況に対して、国家がやむを得なく対応していることなのだ」と発言した。