「情報戦争で嘘と混乱が増殖している」=ゼレンシキー大統領

ゼレンシキー大統領は9日、ウクライナは国内外から情報攻撃を受けていると発言した。

ゼレンシキー大統領が全国フォーラム「ウクライナ30 文化、メディア、観光」登壇時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

大統領は、「多くの場合、偽情報は恐ろしい目的を抱えている。私たちは他の誰よりも、『食べられた少年』『懲罰部隊の到来』『我々はそこにいない』(編集注:ロシアによるウクライナ関連の有名な偽情報)といったストーリーによるひどい被害を知っている。また同様に危険なのは、私たちの国が国外からだけではなく、国内からも情報面で攻撃されていることである。『偉大な愛国者』とされている人物が、ノヴィー・サンジャリの出来事についてや、前線で攻撃が禁止されているなどと国民に嘘をついたりしているのだ」と指摘した。

同時に大統領は、情報戦争は、偽情報や嘘だけではないと述べ、恐怖、混乱、攻撃性が、ソーシャルメディアや電話やショートメッセージによって拡散・増幅されていると発言した。

大統領はまた、いわゆる「オピニオンリーダー」と呼ばれる人々が、意図的に嘘を撒き散らしていたり、メディアを装った媒体が表現の自由を隠れ蓑にして、侵略国(ロシア)から受けた指示を実行していたりすると指摘し、ウクライナ政権はそのようなテレビが放送されず、ユーチューブでも放送が禁止されるべく、今後も行動を続けると強調した。

これに先立ち、2月3日、ゼレンシキー大統領は、国家安全保障国防会議(NSDC)の2月2日付決定を発効させる形で、ロシア連邦のプーチン大統領の宗教上の親族であるヴィクトル・メドヴェチューク最高会議議員に近いタラス・コザーク同議員と、コザーク議員所有のテレビ局である112ウクライナ局、ニューズワン局、ジク局に制裁を科していた。