メンデリ・ウクライナ大統領報道官、米国による対コロモイシキー制裁につき「始まりに過ぎない」

ゼレンシキー大統領の報道官であるユリヤ・メンデリ氏は、米国がウクライナの大富豪(オリガルヒ)であるイーホル・コロモイシキー氏に制裁を科したことにつき、「始まりに過ぎないと思う」とコメントした。

メンデリ報道官がニュースサイト「ホルドン」へのインタビュー時に発言した

記者は、メンデリ氏が最近米国のシンクタンク「アトランティック・カウンシル」に寄稿した記事にて、「ゼレンシキー大統領は、エネルギー分野、銀行分野、政治、メディアとあらゆる分野でウクライナのオリガルヒの影響力に挑戦する用意がある」と書いていたことを喚起し、その上で、今後オリガルヒは怯えるべきだと思うかと質問した。

これに対して、メンデル氏は、「非常に明確な良い質問だ。しかし、私は、それに明確には答えない。誰も未来は書けないのだから。しかし、ゼレンシキー大統領は、5月20日の記者会見時に、複数のテレビ局は資金源の清浄さと自社記者のまともさに気をつけた方が良いとほのめかしていた」と発言した。

続けてメンデル氏は、「それが2020年5月だ。(編集注:メドヴェチューク氏関連テレビ局3局に)制裁が科されたのは、2021年1月末。この間、誰も、手をこまねいたわけではなく、ある証拠を探していたのだ」と指摘した。

同氏はまた、2年弱が過ぎ、3名のオリガルヒに対してダメージが加えられた、そのようなことは今までなかったと述べ、その3名は、プーチン露大統領の宗教上の親戚であるヴィクトル・メドヴェチューク野党生活党幹部、ドミトロー・フィルタシュ氏、イーホル・コロモイシキー氏のことだと説明した。

これに対して記者が、「コロモイシキーに関しては、米国による攻撃(制裁)のこと?」と尋ねると、メンデリ氏はその制裁は彼ら(コロモイシキー氏たち)が汚職をしていたことを示すものだと述べつつ、「それは終わりではなく、始まりに過ぎないと思う」と発言した。