【ウクライナ機撃墜事件】ウクライナはイラン外相の声疑惑音声を分析する=外務次官

カナダメディアの報じた、イランのザリーフ外相と疑われる声を含む、2020年1月のイランにおけるウクライナ国際航空旅客機撃墜に関するやりとりの音声記録につき、イェーニン外務次官は、ウクライナも分析すると説明した。

10日、イェーニン外務次官が動画メッセージを公開した

イェーニン外務次官は、「本日、報道機関が、イランのザリーフ外相が参加した可能性のある電話のやりとり記録を公開した。私たちは朝から、ウクライナの捜査機関と検察の代表者と複数の電話をしており、彼らは、外国の同僚とコンタクトを取り、その真偽を確立するための同記録の分析作業を調整している」と発言した。

イェーニン次官は、ウクライナの捜査官・検察官は、2014年のマレーシア航空MH17撃墜の捜査から、十分な知識と通信傍受関連作業の経験を持っていると指摘しつつ、「私たちは、結果につき必ず報告する」と発言した。

イェーニン次官はまた、数週間以内にウクライナ航空安全機関がイランでのウクライナ機撃墜事件の技術報告書(イラン作成)についてコメントを発出し、その後イランがその報告書を国際民間航空機関(ICAO)に提出することになると指摘した。

加えて同次官は、「また刑事捜査も続いている。その捜査こそが、誰がどのような状況下で同機を撃墜したのかということに終止符を打つことになる。ウクライナは、共同調整グループのメンバーであるカナダ、英国、スウェーデン、アフガニスタンとともに、その悲劇が忘れられることないよう、何者も責任を逃れられることのないよう、活動していく。一緒に本件を終幕に導く。真実は確立され、正義は確保される」と強調した。

これに先立ち、カナダの公共放送局CBCが、カナダの情報機関が、イランのザリーフ外相と疑わしき人物が参加している、ウクライナ国際航空旅客機PS752が意図的な撃墜に関して話されている音声記録を入手していると報じていた

PS752便撃墜事件とは、2020年1月8日、イラン首都テヘランのイマーム・ホメイニ空港を離陸した後、キーウ(キエフ)に隣接するボリスピリ空港へ向かっていたウクライナ国際航空のボーイング737が撃墜された事件のこと。同機には、乗客・乗員計176名が搭乗。ウクライナ国民11名を含む、その全員が死亡している。

イランは、1月11日にウクライナ航空機を誤射で撃墜したことを認める発表を行なっている。

写真:AA