ウクライナ外務省、露での抗議者弾圧につき、国際社会に制裁など行動呼びかけ

ウクライナ外務省は、1月31日にロシア連邦にて政権が抗議者を弾圧したことにこれまで以上に断固として行動し、人権侵害に対して制裁を含む措置を速やかにとるよう要請している。

1日、外務省がコメントを発出した

外務省は、1月31日にロシア連邦にて抗議運動が行われ際、さらに多くの人権侵害が行われ、抗議者や記者に対して残虐な暴力が振るわれたことを指摘した。

コメントには、「ロシア国民の平和的集会と表現の自由の権利がまたしても抑圧され、野党代表者や報道機関代表者が逮捕され、ロシア政権による攻撃的国内政策に同意しない者が迫害されていることは、基本的権利と自由のさらなる制限、ロシアによる人権分野における自らの国際義務の侵害を示すものだ」と指摘されている。

外務省は、国内にて無法と暴力を増長させ、自国民の権利を侵害するロシア政権は、国際政治でも同様の手段・アプローチを用い、国際社会の平和と安全を破壊していると指摘した。

その上で外務省は、「そのような行為は、国際社会からの対応のないまま放っておくべきではない。自国民への暴力行為と隣国の民への攻撃につき、これまで以上に断固とした行動と、責任追求を行う時が来ている。無罰の感覚が暴力を生むことはよく知られている。それがゆえに、人権侵害に対して、制裁を含む、あらゆる国際圧力メカニズムが速やかに行使されねばならない」と主張した。同時に外務省は、「今日、ロシアとの対話継続を呼びかけることの代償は、人権と民主主義を支持する抗議者に対するさらなる暴力と拘束をもたらし、ロシアにおける暴力の螺旋(らせん)を継続させることになる」と指摘した。

なお、ロシア連邦では、1月23日と31日、野党政治家アレクセイ・ナワリヌイ解放などを求めた抗議集会が全国で開催された。人権団体「OVSインフォ」によれば、23日には4000名以上、31日には5000名以上の抗議者が拘束されている。また、31日には、警察官がスタンガンや催涙ガスを用いたことも明らかとなっている。