「プーチン露大統領は健康に問題を抱えている」=ウクライナ情報機関白書

ウクライナ対外情報庁は、『2021年白書』の中で、ロシア連邦ではウラジーミル・プーチン大統領の健康問題を受けて、政権移行が始まっているとする分析を掲載している。

対外情報庁が『2021年白書』をウェブサイト上に掲載した

白書には、「V.プーチン氏のますます明白となっている健康問題と、彼がロシア大統領としての公的機能を物理的に果たすことが明らかに難しくなっていることを背景に、政権移行期が始まっている」と書かれている。

対外情報庁は、ロシアで中期的展望での基本シナリオとなっているのは、プーチン氏本人の有無は別として、「プーチン主義」と呼べる国家モデルを維持することだと分析している。

さらに、同庁は、戦略的レベルでは、ロシア連邦による対ウクライナ方面の目的に変更はないとし、その目的は引き続き、ロシアの影響圏にウクライナをとどまらせ、欧州・欧州大西洋方面へと進ませないようにすることであると説明した。

白書では、「ロシアにとって都合の悪い国際情勢と新たなファクターが生じているが、その点(編集注:ウクライナ関連の目的)は不変なものとして維持されている。新しいファクターとは、ジョー・バイデン氏の米国大統領選の勝利、激動の炭化水素市場、国内経済の破滅的現象、ロシア国内の政権交代の可能性を指す」と書かれている。

同庁は、ロシアは、対ウクライナ政策では行動戦術を柔軟に変更しているが、戦略的目的は『西側志向の成功したウクライナ』が生じることを阻むことにあり続けている、と指摘した。

これに先立ち、ロシアの複数報道機関が、ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領に健康問題が生じている可能性を指摘していた。