占領期にクリミアへ移住登録したロシア国民は20万人=人権保護団体

クリミア占領が始まってから、現在までに同地へ移住登録したロシア国民は、少なくとも20万人に上る。軍人や出張者を考慮すれば、実態の移住数はさらに多いと考えられる。

クリミア人権保護グループが「クリミア共和国・セヴァストーポリ市連邦国家統計局」ウェブサイトを引用する形で伝えた

発表には、2020年に、クリミアへと「地域間移動」した人物は3万3137名(詳細には、2020年1月から11月にクリミア自治共和国へ移住した者が2万763名、セヴァストーポリ氏へ移住した者が1万2374名)だと書かれている。

また、2014年以降の占領期間全体では、クリミアへ「地域間移動」した人数の合計は20万5599名(内、クリミア自治共和国へは11万7114名、セヴァストーポリ市へは8万8445名)だと伝えられた。

同時に同団体は、「ロシア連邦政権の観点では、『地域間移動』は、ロシア連邦住民の半島への移動だけでなく、セヴァストーポリ市から『クリミア共和国』への移動、及びその逆の移動も含む」と説明している。加えて、団体は、「さらに、この数には、クリミアを離れて、また戻ってきたクリミア住民の数も含まれる。そのため、20万5559という数は、占領開始以降に、ロシア連邦からクリミアへ入り、クリミアにて居住登録を行なったロシア連邦住民のあり得る最大の数として見るべきである。この数字は、ロシア連邦国民のクリミアへの移住の全体像は反映していない。なぜなら、ロシア連邦軍部隊や、占領地へと出張で滞在しているロシア国民は含んでいないからである。そのため、クリミアへのロシア国民の移動の総数は、(編集注:前述の数字より)はるかに多い」と指摘した。

その上で同団体は、「国際刑事裁判所に関するローマ規程」により、占領国が自国住民を占領地へ移住させることは戦争犯罪と定められていることを喚起した。

写真:DW