ジャパロヴァ外務次官、国連のクリミア水供給に関する立場に関する偽情報を指摘

ウクライナ外務省は、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によるクリミアへの水供給に関する立場をロシアのプロパガンダメディアが歪めて伝えていると指摘した。

エミネ・ジャパロヴァ外務第一次官がフェイスブック・アカウントにて伝えた

ジャパロヴァ氏は、7日朝にロシアのベドモスチ紙がクリミア水供給問題に「センセーショナルな記事」を出したとし、その記事には「クリミア住民への飲料水供給の責任は、ロシアにもウクライナにもあるとOHCHRの公式代表者であるエリザベート・トロッセル氏が述べた」と書かれていると伝えた。ジャパロヴァ氏は、もしそれが本当であれば深刻な発言であるが、同時に自身はOHCHRのクリミア占領問題における立場を知っているため、一応確認をすることにしたと書き込んだ。

そして、ジャパロヴァ氏は、「OHCHRは、彼らにクリミア水供給問題で実際に連絡してきたのは『リア・ノーボスチ』(ロシアのニュースサイト)であり、彼らがOHCHRから受け取った字面通りの回答は『ロシア連邦は、占領勢力として、被保護者の水へのアクセスを確保する主要な責任を負っている』というものだ」と伝えた。その上で、ジャパロヴァ氏は、OHCHRはベドモスチ紙が同機関代表者の言葉を完全な形で伝えなかったのだと述べていたと説明した。

ジャパロヴァ氏は、つまり今回の件も、完全に歪められたニュースであったのだと述べ、次にロシアの何らかのメディアがこのテーマについて報じる時に「国連はウクライナに被占領下クリミアに水を供給するよう命じた」と書いたとしても驚かないと指摘した。

その上で同氏は、ウクライナ外務省の本件に関する立場は、法に順じた明確なものであり、「占領国ロシアが、クリミアの状況に完全に責任を負っており、そのロシアがウクライナとウクライナ国民に対しての自らの犯罪に応えなければなければならない」というものだと伝えた。

なお、ジャパロヴァ氏は、9月2日にも、クリミア占領政権「元検察」のナタリヤ・ポクロンシカ(ポクロンスカヤ)氏が、国連と「協力関係にある」と述べた際の嘘を指摘していた。