ウクライナ外務省、ロシア野党指導者への毒物使用につき「国際社会は露に対し適切な対応すべき」

2日、ドイツ政府が同国で治療中のロシア連邦の野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏につき、神経剤ノビチョクによる毒殺が図られた証拠があると発表したことにつき、ウクライナ外務省は「ロシア政権による更なる犯罪行為」を示すものだとする声明を発出した。

2日、ウクライナ外務省が関連声明を公式ウェブサイトに掲載した

声明にて、外務省は、ドイツ政府の発表をふまえ、「私たちは、国内外にて民主主義と人権への攻撃を続けるロシア政権による新たな犯罪行為を厳しく非難する」と強調した。

また、外務省は、「私たちは、このクレムリンの野党政治家に対する非人間的な行為につき、国際社会がしかるべく対応しなければならないと確信している」とし、「文明社会が、制裁を含めて、一体となって断固とした立場、堅固な非難を行ってはじめて、ロシア政権に、同国が主要野党政治家や他国に対して行っているような、乱暴な人権侵害、世界秩序の法的基盤の破壊、といった犯罪を止めさせることができるのだ」と伝えた。

これに先立ち、8月20日、ロシアの野党政治家アレクセイ・ナワリヌイ氏の体調が飛行機で移動中に急に悪化。飛行機は同国オムスクに緊急着陸し、ナワリヌイ氏は病院へ搬送された。22日、ナワリヌイ氏は特別機でドイツへ移送され治療を継続。同氏は現在までこん睡状態にある。

9月2日、ドイツ政府は、ナワリヌイ氏から得た血液サンプルにて実施された検査により、ナワリヌイ氏からソ連時代製造の神経剤「ノビチョク」系が使われたことを示す「明確な証拠」があると発表した。ドイツ政府は、ロシアに対して、本件につき説明するよう要求している。