国連機関、ベラルーシでの拷問・虐待事例を450件記録

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、ベラルーシにて8月9日の大統領選挙以降、自由を剥奪された人への拷問・虐待の記録された事例を450件把握していると発表した。

1日、OHCHRが国連人権専門家の報告を発表した

OHCHRはその他、少なくとも6名の人物の親族が彼らの所在地や状態を把握できていないと伝えた。

国連専門家たちはまた、児童や女性への性的暴力を含む暴力の事例についての報告もあると指摘した。

発表には、「私たちは、警察拘置所での暴力やその他の虐待についての数百の主張につき極めて強い懸念を抱いている」と書かれている。

OHCHRは、ベラルーシ政権に対して、完全な捜査を行うことに加え、罪人を罰すること、被害を受けた者とその親族へ受けた被害の補償を支払うことを要求した。

なお、ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙が実施され、その後、中央選挙管理委員会が14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票80.1%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は10.1%だったと発表した。

これに対して、ベラルーシ市民が全国にて、中央選管の発表に疑問を提示して抗議を続けている。抗議者たちは、選挙結果は捏造されており、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。この抗議運動により、抗議者と治安機関の間で衝突が起き、多くの拘束者や死傷者が出ている。

チハノフスカヤ氏は25日、欧州議会外務委員会臨時会合におけるスピーチの際に「ベラルーシ人の要求は、公正で自由な選挙」だと説明している。

写真:TUT.BY