米国務省、プーチン露大統領によるワグナー傭兵拘束への米・宇関与との発言にコメント

米国務省のオルタガス報道官は29日、ロシア連邦のプーチン大統領が、ベラルーシにて露民間軍事会社「ワグナー」の傭兵が拘束された事案を、ウクライナと米国の特殊機関の作戦だと発言したことにつきコメントした。

米「アメリカの声」放送がオルタガス氏の発言を報じた

オルタガス氏は、ベラルーシにて民間軍事会社の戦闘員として拘束されたロシア人グループにつき、プーチン露大統領がそれら人物は米国とウクライナの特殊機関の作戦の一環でベラルーシに誘い込まれたと発言したことにつき、「私たちは、ロシアが操り人形勢力を言動不一致的に利用してきたことの報告を得ている。それら出来事は、真の問題から注意を逸らすものである。真の問題とは、ロシアが、自らに出来事への世界的な影響力を与えるべく、他国政府を困難な状況に陥らせ、国内対立を深め、専制者をサポートし、概して混沌を撒き散らすために行っている自らの執拗な努力を隠蔽するためにその勢力を使っていることである」とコメントした。

またオルタガス氏は、米国はベラルーシの民が「ロシア特殊機関の影響力の外で、独立した監視員を加えた、真に自由で公正な選挙を通じて」自らのリーダーを選ぶ権利を支持していると発言した。

同氏は、「モスクワによる全世界での民間軍事会社『ワグナー』傭兵の厚かましい利用は、他国に損害をもたらしつつ、ロシアのエリートの蓄財を許している。ロシアが対立者を弱め、民の声を掻き消すために影響キャンペーンを行うことは、受け入れられない」と指摘した。

これに先立ち、7月29日、ベラルーシ当局は、ミンスク近郊にてロシアの民間軍事会社「ワグナー」の傭兵を33名拘束していた。ウクライナ政権は、拘束された者のうち28名は過去にドンバス紛争に参加し、ウクライナ政権に対して戦っていた者だと指摘し、ベラルーシ側に対してウクライナへの引き渡しを要請していた。

しかし、8月14日、ベラルーシ政府は、これら拘束されたワグナー傭兵の内32名をロシア連邦に返還した。ゼレンシキー大統領は、ウクライナ・ベラルーシ間の友好的関係において受け入れられないことだと批判している