ゼレンシキー大統領、独外相と4国首脳会談の準備を協議

ゼレンシキー大統領は23日、ドイツのマース外相と会談し、ドンバス地方の治安状況を伝え、独仏宇露4国のノルマンディ・フォーマットの首脳会談ができるだけ早く準備できることへの期待を表明した。

ウクライナ大統領府広報室が伝えた

大統領は、ドイツ側への謝意を伝え、とりわけメルケル独首相につき「彼女は、東部戦争問題、クリミア問題、私たちの領土一体性・主権問題といった、全ての優先課題について私たちを支えてくれている」と指摘した。

大統領は、マース外相が8月24日の独立記念日にウクライナを訪れたことはウクライナとドイツの特別な関係を象徴的に表すものだと指摘した。

とりわけ大統領は、ウクライナ東部での平和確立にて進展があったこと、ノルマンディ4国の次期首脳会談を近づけるステップがあることを指摘し、「29日間、戦闘による死傷者が出ていない」と発言した。

マース外相は、ドイツは今後も平和プロセスにおける成功達成のためのあらゆる努力をしていくとし、2020年9月に予定されているノルマンディ外相級会談が2019年12月のパリ4国首脳会談の決定履行を追加的に後押しすることを期待していると述べた。

ゼレンシキー大統領は、「ウクライナは、9月末に首脳会談が実施されるべき、というドイツの立場を支持している」と発言した。

また、両者は、新型コロナウイルス感染(COVID-19)拡大の第二の波の脅威を受け、同分野での協力も深化すべきという点で合意した。ゼレンシキー大統領は、マース外相に、ドイツがウクライナに18台の人工呼吸器を供与する決定を最近採択したことに謝意を述べた。

大統領府は、マース外相がドイツによるウクライナの欧州・欧州大西洋統合路線への支持を確認したと伝えている。また、発表によれば、マース外相は、対露制裁について、クリミア占拠とドンバス戦争という制裁発動の理由が除かれない限り、同制裁は維持しなければならないとの点に同意した。

更に、両者は、北大西洋条約機構(NATO)によるウクライナへの高次機会パートナー(EOP)地位付与の観点から、協力を行う準備があることを確認し合った。

写真:大統領府