ルカシェンコ・ベラルーシ大統領、国営TVでのロシア記者の活動を認める

ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は21日、同国の抗議を支持した国営テレビ「ベラルーシ国営テレビ・ラジオ局会社」(BT局)の職員の代わりに、ロシアの記者を招待したと認めた。

ベラルーシの国営ベルタ通信が報じた

ルカシェンコ大統領は、「私は、ロシア人に、念のために2、3の記者グループを私たちにくれ、と頼んだのだ。彼らは、6人か9人の最も進歩的なテレビの者たちだ。我が国の若者たちには、彼らの仕事ぶりを見せれば良い」と発言した。

大統領は、現在、テレビ局の状況につき、「普通だ。状況は安定してきた。働きたい者が働き、働きたくない者は働いていない。私は、ロシア人たちに更に、大統領担当記者にも1グループくれと頼んだ。彼らの仕事ぶりを見せるためだ。私は、その人々を知っている。テレビに関しては、普通だ」と発言した。

これに先立ち、19日、ラジオ・リバティー通信(ベラルーシ語版)が、ベラルーシ国内で続く抗議運動を支持したベラルーシ国営テレビ・ラジオ局会社(BT局)の職員たちが、その後職場へと入れてもらえておらず、現在同職場でロシアの国営RT局の職員らが活動していると報じていた

同国では、8月9日に大統領選挙が実施され、その後、中央選挙管理委員会が14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票約80%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は約10%だったと発表した。

これに対して、ベラルーシ市民が全国にて、中央選管の発表に疑問を提示して抗議を続けている。抗議者たちは、選挙結果は捏造されており、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。この抗議運動により、抗議者と治安機関の間で衝突が起き、多くの拘束者や死傷者が出ている。