ゼレンシキー大統領、ベラルーシ情勢激化につき幹部会議開催

ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、ベラルーシの情勢が緊迫していることを受けて、ウクライナの情報機関や治安機関の幹部や、複数の州行政府長官を加えた非公開会合を開催した。

17日、大統領府広報室が発表した

発表には、「会議の際、ベラルーシの国内情勢に加え、同国の選挙後情勢の発展に影響を及ぼし得る複数の外的要因について詳細な分析が行われた。また、同隣国の現在の国内政治情勢激化の更なる展開につき、いわゆるハイブリッド・タイプの世界紛争の観点から、複数の激化タイプを含めた、あらゆるあり得るシナリオが評価された」と書かれている。

発表によれば、更に情勢展開によって発生しているウクライナにとっての直接的リスクの分析も行われたと書かれている。

同会議では、結論が出され、関連する指示が出されたとのこと。

これに先立ち、8月9日、ベラルーシでは大統領選挙の最終投票が終了した。同国の中央選管は、14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票約80%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は約10%だったと発表していた。

これに対し、投票日以降、中央選管の発表に疑問を抱く市民の抗議がベラルーシ全国で続いている。抗議者たちは、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。これを受け、抗議者と治安機関の衝突が起きており、多くの拘束者や死傷者が出ている。

チハノフスカヤ氏は、11日にベラルーシを出国し、リトアニアへ移動。14日には、自身が選挙で70%近く得票したとの見方を示し、ベラルーシ国民に15、16日の平和的集会への参加を呼びかけた。現地報道機関は、16日のミンスクでの反政権集会には数十万人が参加したと伝えている。

また、チハノフスカヤ氏は、16日に発表した動画にて、国民のリーダーになる準備があると発言している。

写真:大統領府