ゼレンシキー大統領、国家主権宣言採択30周年会合で演説「けんか、仲違い、印象操作はもうたくさん」

ゼレンシキー大統領は、ウクライナの政治家に対して、国家級の活動家となり、印象操作、けんか、ウクライナ人の分断を止めるよう呼びかけた。

16日、ゼレンシキー大統領が、最高会議(国会)で開催された国家主権宣言採択30周年記念会合で行なった演説の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー大統領は、「けんかや仲違いはもうたくさんだ。印象操作や、政治ゲームももう十分だ。ウクライナ人を分断することも、与党と野党、左派と右派、赤とか青とかに分断することも、もう要らないのだ。必要なのは、政治家であることを止めることだ。国家級の活動家となる時が来ている。巨大な食欲を抱くのではなく、単一で、強固で、不屈のウクライナという、偉大な夢を抱く人間になる時が来ているのだ」と強調した。

大統領は、30年前、第1最高会議議員は、異なる政治思想を抱いていたにも関わらず、ともに「国家主権宣言」を採択したことを喚起し、彼らは国家的立場というものがどのようなものかを示し、団結と英知の生きる模範となったのだと指摘した。

大統領はまた、「私は、現代の議員たちも、彼らから学ぶことがあると確信している。そして、彼らが勝ち取った主権は、私たちが維持し、守らなければならないことは、決して忘れてはならない。外敵からも、国内の争いからも守らねばならないのだ」と発言した。

大統領は、皆に真の団結を呼びかけ、団結にこそ私たちの強さ、勝利があり、そこにこそウクライナがあるのだと発言した。

ゼレンシキー大統領は、「国家主権宣言」の採択を主導したヴヤチェスラウ・チョルノヴォル氏による「神よ、今日、私たちに何よりもウクライナを愛させたまえ。それを失った後で、悲しみとともに愛さなければならなくなることのないように」との言葉を引用した。

なお、1990年7月16日、ウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国最高会議(国会)は、ウクライナ国家主権宣言を採択した。同宣言の前文には、「共和国政権のその領土内での統治、自律、完全性、不可分性、また外交関係での独立と平等」が宣言されている。

写真:大統領府