三者グループ会合開催 ルハンシク州火災の消火にあたる航空機安全確保につき合意

ウクライナ、ロシア連邦、欧州安保協力機構(OSCE)からなる三者コンタクト・グループ(TCG)は8日、ビデオ会議形式による会合を開催した。

大統領府広報室が会合結果を伝えた

発表には、議論の際、ウクライナTCG代表側が特にルハンシク州の火災にて生じた状況を考慮して、迅速に停戦を確立するよう主張したと書かれている。その上で、「その呼びかけは、TCG調整役であるOSCE代表者により完全に支持され、会合参加者により合意され、ウクライナ代表団の積極的な立場により、ルハンシク州のコンタクト・ライン付近の火災消火を目的とする国家非常事態庁の民用国空気の飛行の安全の保証が得られた」と発表された。

同日のTCG政治問題作業部会会合では、ウクライナ領ドンバスでの国際武力紛争の解決における法的側面の議論が行なわれたとのこと。その際、ウクライナ代表団に加わるドネツィク・ルハンシク両州一部地域の代表者が積極的に議論に参加したと書かれている。

治安問題議論の際には、ドンバスの一時的被占領地域にOSCE特別監視団(SMM)要員がアクセスを認められていない問題に注意が集まったと発表された。大統領府は、ウクライナ政府管理地域側では、SMMのアクセスは完全に確保されているが、一時的被占領地(編集注:武装集団支配地域)では今もSMMのアクセスが拒否されていると説明した。TCG調整役であるOSCEのハイディ・フラウ特別代表は、ウクライナ領においてSMMメンバーのアクセス保障に対しては同一のアプローチが採られなければならないと強調したとのこと。

また発表文には、「OSCEは、新しい地雷除去計画の作成にて大きな前進があることを指摘した。パリでのノルマンディ4国首脳会談の合意履行でもあるこの作業において、地雷除去を行なう13の地点につき暫定的に合意された。更に他7地点についても更に合意される可能性がある」と書かれている。

治安問題作業の活発化のために、ウクライナ代表団は、7月14日にTCG治安問題作業部会の追加会合を開催することを求めたとのこと。

TCG人道問題作業部会では、ウクライナ代表団は、コンタクト・ライン上の全ての通過検問地点を通じた国民の移動を保障する用意があると強調したが、反対側(編集注:ロシア武装集団側)の非建設的立場により本件は解決されなかったと発表された。

加えて、ルハンシク州に4か月以内に新たに通過検問地点を2地点開通するとのウクライナ側の立場は支持を受けたと書かれている。

大統領府はまた、「ウクライナ側は、『全員対全員』フォーマットによる被拘束者の可能な限り早い時期での相互解放の準備があることを改めて認め、相手側からの文書上の確認を期待していると強調した」と伝えた。

TCG会合では、環境面の安全の問題についても提起されたと書かれている。