ウクライナ、国連事務総長によるクリミア併合不承認の発言を歓迎

ウクライナは、グテーレス国連事務総長が、ロシア連邦によるクリミア併合を承認しない発言を行ったことを歓迎し、謝意を表明した。

25日、セルヒー・キスリツャ国連ウクライナ常駐代表がウクルインフォルムにコメントした。

キスリツャ代表は、「ウクライナは、アントニオ・グテーレス国連事務総長が、ロシア連邦によるクリミア併合を承認しないという国連の原則的立場を再確認する発言をしたことにつき感謝している」と発言した。

キスリツャ代表の発言は、グテーレス国連事務総長が6月25日、ニューヨークでの記者会見時、「私にとって、(クリミアの)問題ははっきりしている。私たちは、ウクライナの領土一体性を明確に支持しており、私たちはクリミアで(2014年に)起きたことを一度も認めたことはない」と発言したことに対するもの。

キスリツャ代表は、国連事務総長の発言につき、「国連憲章完成から75年が経過しようとしている中で特に重要なものだ。国連憲章は、国際平和と安全の維持につき、国連安保理に主要な責任を負わせている」と指摘した。同代表は続けて、「その根本的な義務は、ウクライナ問題に関してはいまだに実現されていない。ウクライナは引き続き国連安保理常任理事国の内の一国による侵略により苦しみ続けているのだ」と強調した。

また同代表は、「ロシアの対ウクライナ侵略を様々な口実で正当化しようとする試みは、いずれも失敗する運命にある。そして、クリミアの地位変更が国際社会に認められることは決してない」と発言した。

なお、国連総会は、複数の決議にて、クリミアを「ロシアに占領されているウクライナ領」と定義している。