ウクライナにおけるEU加盟路線支持の傾向は安定している=社会学者

キーウ(キエフ)国際社会学研究所のヴォロディーミル・パニオット所長は、ウクライナにおける欧州連合(EU)加盟志向は安定していると考えている。

パニオット所長がウクルインフォルムへのインタビュー時に発言した

パニオット氏は、「最も安定した傾向であるEU志向は伸びている。そして、現在の国の政権幹部もEU志向である」と指摘した。

同時に、同氏は、ウクライナが親欧州的選択という最終的な決定をしているにもかかわらず(EU加盟を問う国民投票が行なわれれば70%が投票することが分かっている)、政界の議論が緊張や対立を縮小できていないことに自身は失望していると述べた。

また、同氏は、ウクライナの現政権幹部は概して親欧州的であるのに、野党勢力が政権を「親露的だ」と批判するのは「若干、人工的だ」と指摘した。同氏は、「ゼレンシキー氏の支持層は、政治的見解にはかなりの幅があるのだが、概ね欧州志向である。そのため、ゼレンシキー氏は親露的になることはできない」と発言した。

なお、2020年1月、ゼレンシキー大統領は、ダボスの世界経済フォーラムにて、「私たちはEUの中に自らの将来を見ている。EUがウクライナのためにしなければならないことは、ウクライナをEUに入れることだ」と述べている。