クリミア・タタール人は被占領地で弾圧・迫害を受けている=欧州委員会報道官

欧州委員会のピーター・スタノ報道官は、クリミア・タタール人のクリミア半島からの追放から76年が経過したことにつき、同追放は歴史の悲劇の一ページであり、ロシア連邦によるクリミア半島違法併合後に新たな展開を見せていると指摘した。

スタノ報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

スタノ氏は、「それは確かに、76年前の歴史の非常に悲劇的な時期に始まったクリミア・タタール人追放の非常に悲しい記念日である。残念ながら、クリミア・タタール人は、今もまだ弾圧と迫害を受けている。ロシアによるクリミアの違法併合から、メディア閉鎖、自治機関『メジュリス』の活動禁止、その指導者へやコミュニティメンバーへの迫害といった手段を通じて、クリミア・タタール人の人権は著しく侵害されている」と発言した。

同氏は、ロシアによるクリミア違法併合から、現地の人権状況は著しく悪化したと指摘した。

同氏は、「私たちは、人権監視の地域・国際メカニズム、そしてその分野のNGOが、昨年12月の国連総会決議に完全に従う形で、クリミアとセヴァストーポリ市へ障害のないアクセスを得られることが非常に重要だと考えている」と強調した。

なお、5月18日は、ウクライナでは、1944年のクリミアからのクリミア・タタール人全民族の追放を喚起する「クリミア・タタール民族追放犠牲者追悼日」と定められている。