ウクライナとロシアの政権幹部、ミンスクにて会談

11日、ベラルーシ首都ミンスクにて開催された三者コンタクト・グループ(ウクライナ、ロシア、欧州安保協力機構(OSCE)からなる協議グループ)(TCG)会合が開催された。同会合には、通常のTCGの各代表者以外に、アンドリー・イェルマーク大統領府長官とロシアのドミトロー・コザーク大統領府副長官が参加した。

大統領府広報室が伝えた

大統領府の発表によれば、各関係者が、最終合意に至った被拘束者解放の対象者リストをTCGに提出することを決めたとのこと。

発表には、「最短期間で解放を終わらせることが不可欠であることを留意しつつ、相互解放の対象となる人物リストと(中略)国際赤十字委員会(ICRC)による検証結果と、ウクライナ領とドネツィク・ルハンシク両州一部地域の指定された人物の下へのICRC代表者の無条件かつ障害のないアクセスを含め、最終的に合意に至った相互解放の対象者リストをTCGに提示する(編集注:ことで合意に至った)」と書かれている。

また、同会合にて、兵力・機器の引き離し問題、ルハンシク州のゾロテーとシチャースチャにてコンタクト・ライン越境のための通過検問地点を同時開通すること、諮問評議会を開設することが議論されたと発表された。

更に、大統領府は、OSCE、フランス、ドイツの代表者と(昨年12月9日開催の)ノルマンディ4国首脳会談時の合意履行に関して協議をした後に、TCG政治作業部会の構成にて諮問評議会を開設するとのTCG決定に署名することを決定したと伝えた。

これに先立ち、2月11日、ゼレンシキー大統領は、アンドリー・ボフダン大統領府長官を解任し、これまでドンバス問題や外政を担当していた大統領補佐官のアンドリー・イェルマーク氏を大統領府の新長官に任命。一方で、ロシア連邦のドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、ドミトリー・コザク大統領府副長官がこれまでのドミトロー・スルコフ露大統領補佐官に代わってウクライナ問題・統合問題を担当すると発言。

イェルマーク・ウクライナ大統領府長官とコザーク・ロシア大統領副長官は、3月1日にもミンスクで会談し、被拘束者解放問題を協議している