ウクライナには国連でのロシア提案への対抗準備あり=外務省

ウクライナ外交は、国連でのロシアの提案するシナリオに対抗する準備ができている。ウクライナの代表団は、ウクライナ問題を扱う国連総会特別会合と国連安保理会合の両方に出席する。

13日、ウクライナ外務省がコメントを発出した。

外務省は、もともとウクライナのイニシアティブにより、2月20日に国連総会がウクライナの被占領地の状況に関する特別会合を開催することになっていたと伝え、同特別会合には、ヴァディム・プリスタイコ外相が参加し、ロシアの侵略に関する諸問題が議題として扱われることになっていると指摘した。

その上で、外務省は、「昨日になって、同特別会合の前に、ロシアのイニシアティブによるミンスク書合意履行状況を議論する国連安保理会合のニュースが現れた。予想されていた、伝統的で既に明らかとなっている、ロシア外交のトリックであり、国際社会の注意を霧散させ、アクセントをずらし、異なる政治的現実を形成することを目的としたものだ。しかし、ウクライナ外交は、そのようなシナリオに対する準備ができている。ウクライナの代表者は、どちらの会合にも出席する」と伝えた。

また、ウクライナの外交官たちは、国連のこれらの会合にて、ウクライナ大統領と政府がドンバスの平和回復のために行ってきた努力、とりわけ、2019年12月9日のノルマンディ4国首脳会談での合意履行の履行につき、世界に伝えるつもりだと説明されている。具体的には、停戦、被拘束者の相互交換、国際赤十字委員会の被占領地へのアクセス保障、軍撤退のための人道地点の認定、国民の社会・経済状況の改善、欧州安全保障協力機構(OSCE)特別監視団(SMM)活動集中化などだと指摘された。

これに先立ち、ロシアが、ミンスク方策パッケージ署名から5年経過したことに合わせて、ウクライナの治安情勢に関する国連安保理会合の開催を要求していることが報道にて明らかになっていた。