被占領下クリミアにて拘束された14名の逮捕期間延長 イスラム解放党関与容疑

「イスラム解放党案件第2シンフェローポリ・グループ」と呼ばれる、被占領下クリミアで拘束された14名の人物に対する、拘置所への逮捕期間が更に1か月延長された。彼らは、裁判にて自らをウクライナ国民だと主張している。

「真実のクリミア」プロジェクトが報じた

ロシア領ロストフ・ナ・ドヌー市のキロフスキー地区裁判所は、アサン・ヤニコフ、アリム・カリモフ、アキム・ベキロフ、イゼト・アブドライェフ、セイトヴェラ・セイタブジイェフの5名の未決囚予防措置としての逮捕期間を3月15日まで延長した。

同市のオクチャブルスキー地区裁判所とタガロスキー市裁判所も、エルファン・オスマノフとセイラン・ムルタザに対して、同様の判決を下した。

被占領下クリミアのシンフェローポリ市では、キエフスキー「地区裁判所」とクリミア「最高裁判所」にて、セルヴェト・ハジイェフ、エンヴェル・アメトフ、シャバン・ウメロフ、トフィク・アブドルハジイェフ、ルステム・シェイハリイェフ、ベリャル・アジロフ、エスケンデル・スレマノフの7名に対して、同様の逮捕延長判決が下された。

また、これらの裁判は、シンフェローポリのキエフスキー地区裁判所以外、非公開で行なわれた。

彼らの弁護を行なう、エミリ・クルベジノフ弁護士は、「予防措置は1か月延長された。なぜなら、3月には、彼らの逮捕から1年経過となるからだ。1か月後、この案件は、ロストフ州裁判所の管轄に入る。私たちが弁護を行なっている者たちは、発言時、ジュネーヴ第四条約や、クリミアの占領について書かれる国際決議を参照している。彼らはまた、裁判に対して、自身がウクライナ国民であることに注意を向けさせている」と説明した。

クルベジノフ氏は、彼らの多くが拘置所にて健康状態を悪くしているとし、歯、腎臓、背中に問題を抱える者がいるが、拘置所では十分な医療が与えられていないと指摘した。

なお、本件は、2019年3月27、28日、被占領下のクリミアにて、ロシアの治安機関職員がクリミア・タタール人自宅に大規模な家宅捜索を行い、拘束したもの。彼らの多くは、クリミアの人権侵害事案などを報告する市民ネットワーク「クリミアの連帯」の活動家として知られる。その際に拘束・逮捕された者は、24名。彼らは、便宜的に「イスラム解放党案件第2シンフェローポリ・グループ」と呼ばれている。