英国政府、ウクライナ国章の「過激主義シンボル」リスト入りに遺憾表明

英国政府は、ウクライナの国章「三又の矛」が英国警察作成の過激主義対策ハンドブックに加えられた件がウクライナで不快感をもたらした件につき、遺憾の意を表明した。

20日、英国政府報道官が、ウクライナ外務省コメントへ返答する形で発表し、在ウクライナ英国大使館がフェイスブック上で拡散した

発表には、「私たちは、英国警察の『ビジュアル・ハンドブック』にウクライナの三又の矛が見られることによって生じた不快感を認識し、遺憾に思っている」と書かれている。

加えて発表文には、英国警察が既に、このハンドブックに載っている多くのシンボルが、テロリズムとの闘いにおける利益と関係ないものとなっていることを説明したと指摘されている。

更に、英国は、ウクライナの国家を示す公式シンボル、特に、国旗、国章、国歌に対して深い敬意を払っていると強調している。

発表には、「私たちは、ウクライナの国章の主要要素である三又の矛が、ウクライナの人々にとって憲法面、歴史面、文化面の意味を持つことを認めている」と書かれている。

また、英国はウクライナの独立、主権、領土一体性を完全に支持するとの立場を取り続けていることを再確認しており、二国間関係の更なる発展を期待していることが示されている。

ただし、この発表には、このハンドブックが、現在の状態のまま用いられるのか、問題の箇所が削除されるのかは、一切書かれていない。

これに先立ち、20日、ウクライナ外務省が、英国警察の過激主義対策ハンドブックにウクライナの国章が加えられた件につき、英国外務省と警察からの公式コメントを待っており、本件事実が確認された場合には、国章をリストから除外するよう要求するとするコメントを発出していた。