ゼレンシキー大統領、ウクライナ航空機撃墜事件に関し国民に呼びかけ
ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は11日、イランにて8日にウクライナ国際航空旅客機が撃墜された事件につき、ロウハニ・イラン大統領との合意内容とウクライナ政権の行動を説明する動画メッセージを公開した。
大統領府広報室が動画メッセージを掲載した。
ゼレンシキー大統領は、まずロウハニ・イラン大統領と電話会談を行なったと伝え、イラン大統領が、同国がウクライナ航空機を撃墜したことを認め、ウクライナ全体と遺族に対して謝罪を述べたことを発言した。
また、両国首脳の間で、ロウハニ大統領がウクライナの専門家とともに遺体特定を最大限速やかに終了し、ウクライナへの遺体返還の準備を行うよう、命令を出すことで同意したと伝えられた。
飛行記録などの含まれる同機のブラックボックスに関しては、両首脳は共同の解析作業を開始することで同意したとのこと。また、賠償金問題を含め、司法・技術面での連携についても同意したことが発表された。
大統領は、事件発生以降のウクライナ政権の行動を詳細に説明した。
大統領はまた、イランの墜落現場で活動するウクライナの専門家チームに謝意を伝え、彼らの活動と暫定評価、彼らの見つけた証拠が、真実を隠蔽することを不可能にしたのだと指摘し、そして本日、イラン政権幹部がウクライナ航空機撃墜と自らの罪を認めることになったのだと強調した。
加えて、大統領は、国際パートナーたちのサポートも事実の発表を促したと指摘し、「この点につき、私は、米国、カナダ、英国、その他の国々、国際機関に対して、ウクライナ国民を代表して心からの謝意を伝える」と発言した。
同時に大統領は、ウクライナ専門家グループがまだ活動を続けていることを喚起し、捜査の完全な終了にはまだ複数の行動が行われねばならず、現在、航空機の再構築が行われていると伝えた。
また、ゼレンシキー大統領は、ウクライナ検事総局がウクライナ国民殺害の事実に関して捜査を開始したと伝えた。その他、政府が遺族に対する財政支援をすること、国家が保険会社とイランから賠償金を受け取れるように国家が最大限支援していくことが発表された。
更にゼレンシキー大統領は、「私は、国際パートナー、国際社会全体に対して、この事件の全容の完全かつ最終的な捜査に向けて、団結し、徹底的にあることを呼びかける。それは私たち皆にとって必要なことだ」と強調した。
大統領は、「私は、亡くなった人たち皆を遺族の元に返す。彼らは、人間的に別れを告げねばならない。私たちは、尊厳をもって彼らを哀悼する。全ての罪人は罰せられる」と発言した。
これに先立ち、これに先立ち、8日、イラン首都テヘランのイマーム・ホメイニ空港を離陸した後、キーウ(キエフ)に隣接するボリスピリ空港へ向かっていたウクライナ国際航空のボーイング737が墜落した。同機には、乗客・乗員計176名が搭乗。ウクライナ国民11名を含む、その全員が死亡している。
イランは、11日にウクライナ航空機を誤射で撃墜したことを認める発表を行なっている。