プリスタイコ外相「トランプ氏はゼレンシキー氏に圧力をかけなかった」

プリスタイコ外相は、トランプ米国大統領は電話会談時にゼレンシキー大統領の圧力をかけなかったと発言した。

20日、プリスタイコ外相がフロマツィケへのインタビュー時に発言した

外相は、「ウクライナ・米国関係に関わっている人々は、私たちが(米国)二大政党からの支援を評価しようと常に努力してきたことを理解している。この支援は、政権が交代しても私たちの米国との関係の優先課題は変わらないということを、私たちに保証させたのだ」と述べつつ、また現在ウクライナを民主党と共和党の対立に引き込もうとしている人々がいるが、同時にウクライナは両党との良好な関係を維持することに慣れていると発言した。

外相は加えて、ウクライナは米国大統領、ホワイトハウス、同国議会からの良好な態度を評価しているが、どちらの政党も支援しようとはしていない、仮にその支援が理論的に可能だとしてもだ、と指摘した。その上で、外相は、ウクライナはトランプ氏とゼレンシキー氏の対話の状況を秘匿に保つ権利があるし、米国の捜査官はその情報を受け取る権利があるが、それは米国内での話だと説明した。

その上で、外相は「トランプ大統領が関心を持っているとか、ジュリアーニ顧問弁護士が関心を持っているとか、新聞が関心を示しているとか、民主党員か共和党員がウクライナに圧力をかけているとか言われているが、私たちは独立国家であり、私たちには自らの秘匿情報があるのだと言いたい。(中略)私は、どのような話があったのか知っているし、私は、圧力などなかったと考えている。対話があり、いろいろな話があった。両首脳は現在あるすべての問題について協議する権利を有しているのだ。その対話は長く、友好的で、多くの問題に関わり、真剣な返答を必要とするものであった」と発言した。

なお、現在米国では、トランプ大統領と「ある外国の首脳」の電話会談に関わった同国情報機関の職員が、同機関の幹部にクレームを提出し、それにより大きなスキャンダルが生じている。その際、トランプ大統領のその電話の相手はゼレンシキー大統領であった可能性が指摘されている。同職員は、トランプ氏が用いた複数の表現が、相手側(報道によれば「ウクライナ側」)への圧力とみなせる内容であったことを問題視したという。報道では、トランプ氏は、大統領選挙の最大の有力対立候補である野党・民主党のバイデン氏の息子に対する捜査を開始することを要請していたと言われている。