独首相府、MH17撃墜事件証人ツェマフ氏の露への引き渡しにつきコメント

シュテフェン・ザイベルト独首相府報道官は、マレーシア航空機MH17撃墜事件の証人の一人がロシアに引き渡されたことで、犯罪者を罰する努力が止まるわけではないと発言した。

9日、ザイベルト独首相府報道官がベルリンでの記者会見時に発言した。ウクルイフォルムの特派員が伝えた。

ザイベルト報道官は、「MH17撃墜捜査に関していえば、一人の人物の解放によって、正義の模索が停止し、犯罪者を明確に名指しする努力が止まることになるようなことは決してない。それは絶対的に明らかである」と発言した。

同報道官は、概して、今回の交換により解放され、家に帰れたウクライナ人に集中すべきであると発言した。

加えて同報道官は、今回の交換はミンスク諸合意履行におけるその他の重要な諸方策にとって肯定的刺激をもたらすかもしれず、このような情勢の展開はある種の希望を与えていると発言した。

記者から、今回の交換が独仏宇露4国からなるノルマンディ・フォーマットの首脳会談実施の日程に影響を与えるかと尋ねたが、報道官は直接的には返答しなかった。

ザイベルト報道官は、この際「私は、首脳会談の日程について述べることはできない。言えることは、そのようなノルマンディ・フォーマットでの首脳会合の準備は継続しており、ドイツ政府もそれに参加しているということである」と発言した。

これまでの報道にあるように、9月7日、ウクライナとロシアの間で、35名対35名のフォーマットで、被拘束者交換が行われた。ウクライナには、ロシアで違法に断罪されていた政治囚11名と、昨年11月にケルチ海峡沖で拘束されたウクライナ海軍軍人24名が帰還した。

ウクライナがロシアに引き渡した人物の中には、MH17撃墜事件の主要証人である、「DPR」の戦闘員、ヴォロディーミル・ツェマフ氏が含まれていた。

ツェマフ氏は、本年6月末、ウクライナの特殊機関が特殊作戦により被占領地から連行していた。