オランダ政治家、ウクライナによるツェマフ氏の露への引き渡しに憤慨

オランダの政治家たちは、ウクライナ政権がロシア連邦に、武装集団「DPR」の元戦闘員であるヴォロディーミル・ツェマフ氏を引き渡したことにつき、憤慨と懸念を表明している。キリスト教民主アピール党(CDA)と民主66党は、今回の引き渡しを「こっけい」で「喜ばしくない」と掲揚した。

ウクルインフォルムのハーグ特派員が伝えた。

CDAのクリス・ヴァン・ダム氏は、自身のツイッター・アカウントに「ウクライナは今でも国際共同捜査チーム(JIT)の理想的なパートナーと言えるのか?国連安保理第2166決議はどうするのだ?ウクライナは何故自国民を引き渡したのだ?オランダは、本件を止めるために何をしたのだ?」と書き込んだ

D66のショルド・ショルドスマ氏は、ツイッターで、ステフ・ブロック外相が本件に関する説明をすべきだと発言した。

ショルドスマ氏は、「ウクライナがこの容疑者を、私たちがMH17に責任を負うとみなす国、ロシアに引き渡したことを、私は遺憾に思う。私は、本件がどうして起きたのかにつき、ブロック外相が10日に説明することを求める」と書き込んだ。

これに先立ち、オランダのテレビ局は、オランダ検事総長がロシアに対して、マレーシア航空機MH17撃墜事件捜査における容疑者であるヴォロディーミル・ツェマフ氏をオランダに引き渡すよう養成したと報じた。

同時に、在オランダ・ロシア連邦大使館は、ツェマフ氏引き渡しの要請は受け取っていないと発表している。

これまでの報道にあるように、9月7日、ウクライナとロシアの間で、35名対35名のフォーマットで、被拘束者交換が行われた。ウクライナには、ロシアで違法に断罪されていた政治囚11名と、昨年11月にケルチ海峡沖で拘束されたウクライナ海軍軍人24名が帰還した。

ウクライナがロシアに引き渡した人物の中には、MH17撃墜事件の主要証人である、「DPR」の戦闘員、ヴォロディーミル・ツェマフ氏が含まれていた。

ツェマフ氏は、本年6月末、ウクライナの特殊機関が特殊作戦により被占領地から連行していた。