【宇イスラエル首脳会談】ゼレンシキー大統領、ホロドモールのジェノサイド認定を呼びかけ

ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、イスラエルに対して、1932〜33年にウクライナで起こった人為的大規模飢餓「ホロドモール」をウクライナ民族に対するジェノサイドと認定するよう呼びかけた。

19日、ゼレンシキー大統領がウクライナを訪問しているイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との会談後共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー大統領は、「ウクライナとイスラエルは、歴史的に長い緊密な繋がりを持っている。私たちの国の民たちは、ホロドモールとホロコースト、第二次世界大戦、ソ連の全体主義体制という、あらゆる現代の悲劇を共に生き延びたのである。イスラエル首相のホロドモール犠牲者記念碑訪問を、マスメディアがどれほど肯定的に報じるか、私はわかっている。ウクライナ社会がその訪問をどれほど暖かく受け止めるか、私は理解している。私は、イスラエルに対して、ホロドモールをウクライナ人に対するジェノサイドであると承認するよう呼びかける」と発言した。

また、大統領は、バービー・ヤールにおける大量銃殺とホロコーストの被害者の冥福を祈りに行く予定であると発言した。

大統領は、「これらは全て、私たちの共通の歴史における苦い瞬間であり、これらは、私たちを団結させるべきであり、明るい未来を迎えること、類似の悲劇を繰り返さないことに向けた希望を抱かせるべきであるのだ」と強調した。

なお、ネタニヤフ・イスラエル首相は、8月19、20日の二日間、キーウ(キエフ)を訪問している。同訪問は、同国首相の20年ぶりのウクライナ訪問である。

ホロドモールとは、人為的大規模飢餓を意味する。20世紀、ウクライナ人は大規模飢餓を1921〜23年、1932〜33年、1946〜47年と3回経験しており、その中で1932〜33年の最も大規模なものを「ホロドモール」と呼び、ソ連の共産党全体主義体制が実施したウクライナ人に対するジェノサイド(大虐殺)とみなされている。

2006年11月、最高会議では、1932〜33年のホロドモールをウクライナ人へのジェノサイドと認定する決定を採択した。

世界では、ウクライナ以外に、15の国連加盟国とバチカン市国がホロドモールをジェノサイドとみなしている。