ゼレンシキー大統領、ロシア国籍者等へのウクライナ国籍付与手続きを簡素化

ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、ウクライナ防衛に加わったことがある、あるいはロシア連邦国籍者で政治的迫害を受けている外国国籍者を対象に、ウクライナ国籍付与手続きを簡素化する大統領令に署名した。

8月13日付の大統領令第594/2019が大統領府ウェブサイトに公開された

同大統領令には、「人権・自由と市民の保護と、個別カテゴリーの人物がウクライナ国籍を得る際の問題解決を目的に、ウクライナ国籍に関する申込みの際の手続きと決定履行手続きに変更を加えることを指示する」と書かれている。

とりわけ、今回の大統領令により、ロシア連邦国民で政治的信条にて同国で迫害を受けている人物に対して、外国国籍の破棄の義務を免除した上でウクライナ国籍が付与されることになる。

また、ウクライナ軍で従軍したことのある人物、あるいは、その人物に国籍を付与することが国益に適うと判断された者(国家安全保障・防衛の方策、ロシア連邦によるドネツィク・ルハンシク両州の軍事侵略への抵抗・抑止の方策実施に加わった・加わる者)で、ウクライナ国籍取得を申請する者に対しても、同様の義務免除が適用される。

大統領はまた、本件に関して、閣僚会議(内閣)に対して、関連法案の作成と最高会議への提出を命じている。

さらに、閣僚会議は、3か月以内に、ロシア連邦国民が難民あるいは追加的保護を必要とする人物であることの承認をウクライナに要請した際の、保護付与法案の作成・提出と関連要請を審議する際のプロセス最適化、ならびに関連決定の採択を指示されている。

大統領令は、交付とともに発効するとある。