ゼレンシキー大統領はクリミア・タタール自治区憲法改正案の提出準備がある=ジェミレフ民族指導者

クリミア・タタール人指導者として知られるムスタファ・ジェミレフ氏は、9日のゼレンシキー大統領との会談時に、「クリミア・タタール民族自治区」創設問題を議論したことを明かした。

9日、ジェミレフ氏がクリミア・タタール系テレビ局「ATR」にコメントした。

ジェミレフ氏は、「私たちは(大統領に)、ワーキンググループはもう(憲法改正法案作成の)作業を終えているのであり、現在は、(同法案を)最高会議(国会)に提出するところなのだと伝えた。現在、ウクライナには肯定的状況、つまり大きな会派があり、大統領に意思があれば、同法案の採択の大きな展望がある。私たちは、大統領自身にその準備があることがわかったし、もし大統領が自らの見方を議員に伝えられれば、人民奉仕者党内のいくつかのグループを例外としても、(大半の議員は)大統領が述べるように投票するであろう」と発言した。

ジェミレフ氏はまた、ゼレンシキー大統領は、クリミア自治共和国の制度を定めるウクライナ憲法第10章の改正案を審議するために、憲法委員会を招集し、その後に同憲法改正案を最高会議に登録する準備があることを伝えた。

他方で、ジェミレフ氏は、同法案が本採択に必要な議会3分の2の300票を得られるかどうかを述べるのは、時期尚早であると補足した。

これに先立ち、8月9日、世界の先住民国際デーに合わせて、ゼレンシキー大統領は、クリミア・タタール民族の代表者として、ムスタファ・ジェミレフ氏(欧州連帯党)、メジュリス代表のレファト・チュバロフ氏、メジュリス・メンバーのルステム・ウメロフ氏(声党)と会談していた。

なお、クリミア自治共和国に関する憲法第10章の改正案を議論するためのワーキンググループは2017年5月に設置されたものであり、最高会議から当時の各会派の代表議員や専門家、メジュリス代表が参加していた。2018年4月、同グループは、修正案作成作業を終えたと発表していた。