武装集団代表者、ウクライナ政府管理地域に入り、シチャースチャ市の支配権を要求

武装集団、自称「ルハンシク人民共和国(LPR)」の代表者たちがルハンシク州政府管理地域のスタニツャ・ルハンシカを訪れ、同州シチャースチャ市の支配を欲していると発言した。彼らは、ウクライナのテレビ局「第5」の記者に対して、撮影を拒否したり脅したりするなどした。

6日、第5局が報じた

報道には、「8月6日、いわゆる『LPR』のテロリスト代表者で、ミンスク協議で武装集団を代表する者たちが、コンタクト・ラインを越えて(政府管理地域に入り)、第5局の撮影班に対して、自称占領政権(「LPR」)は、あたかも『ミンスク諸合意にのっとれば』、スタニツャ・ルハンシカ地区の他にシチャースチャも支配しなければならないと発言した」と伝えられた。

動画の中では、武装集団構成員である、「LPR外相」を自称するウラディスラウ・デイネホ氏とオリハ・コプツェヴァ氏が、ウクライナ政府側のスタニツャ・ルハンシカ地区行政府のユーリー・ゾルキン長官に対して、乱暴な振る舞いで、同行政府にはスタニツャ・ルハンシカ地区の支配権はないなどと主張した。デイネホ氏は、「ミンスク諸合意にのっとれば、スタニツャ・ルハンシカとシチャースチャは私たちのものだ」と発言した。

これに対して、ウクライナ政府側代表者は、ミンスク諸合意では、コンタクト・ライン(政府管理地域と非政府管理地域の間にあるライン)は、シヴェルシキー・ドネツ川の真ん中を走っていると主張した。

コプツェヴァ氏は、記者たちに対して、「カメラを180度反対に向けろ。早く!」と述べて、カメラマンを押しやった。

この動画が公開されて以降、ソーシャルメディア上で大きな話題となっている。

なお、現在、スタニツャ・ルハンシカでは、兵力等引き離しの後、8月1日より爆弾物処理作業が始まっているが、一方で、一部地点は武装集団が許可しないため、ウクライナ国家非常事態庁の爆発物処理班のアクセスが得られていない。