ゼレンシキー大統領:露通信社代表とセンツォフ映画監督の交換準備はある 交換は同時とすべき

ゼレンシキー大統領は、ウクライナ側は拘束する露リア・ノーボスチ・ウクライナ通信のキリル・ヴィシンスキー代表と露側に拘束されるウクライナ人のオレフ・センツォフ映画監督の交換を行う準備があるとしつつ、ただし、その交換は同時に行われるべきだと発言した。

19日、ゼレンシキー大統領が国防省における移動住居モジュールのプレゼンテーションの際に記者に対して発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー大統領は、「私たちは、近くそのような時が来ることを確かに望んでいる。私たちは、ヴィシンスキー氏を、例えばセンツォフ氏と、交換する準備がある」と発言した。同時に、大統領は、「私たちは、ウクライナ人政治囚と軍人を全て取り戻したいのだ」とも発言した。

加えて、大統領は、ヴィシンスキー氏と、例えばセンツォフ氏との交換が行われるのであれば、それは同時交換でなければならないと強調した。

大統領は、ロシアに拘束されるウクライナ海軍軍人については、交換対象とはならないとし、「海軍軍人たちは返されなければならないのだ!」と強調した。

これに先立ち、ゼレンシキー大統領による、ウクライナ海軍軍人の解放がウクライナとロシアの対話正常化へ向けた最初の一歩となり得るとの発言に対して、ドミトリー・ペスコフ露大統領報道官が、リア・ノーヴォスチ・ウクライナ通信のキリル・ヴィシンスキー代表のロシアへの帰還こそが最初の一歩となり得るものだと発言していた。

ヴィシンスキー氏は、2018年5月15日にキーウ(キエフ)にて拘束された人物。その際、捜査の結果として、リア・ノーヴォスチ・ウクライナ通信のサイトに、ウクライナの主権と領土一体性、国家安全保障・情報安全保障を損なわせる内容の呼びかけが掲載されていたことが判明したと伝えられていた。

これを受けて、キリル・ヴィシンスキー代表は、国家反逆罪の容疑が言い渡され、保釈金の設定なく逮捕された。ヴィシンスキー氏は、ウクライナ国籍を離脱し、プーチン露大統領に弁護を要請すると発言していた。

5月7日にキーウ市ポジーリシキー地区裁判所がヴィシンスキー氏の逮捕期間を7月22日まで延長している。