リトアニア、露スプートニクの編集長1名を国外追放

ロシアの偽情報機関スプートニクのリトアニア版編集長の一人であるマラト・カセム氏が、リトアニアから国外追放された。

29日、ラジオ・スヴォボーダ通信が報じた

カセム氏は、5月28日にモスクワからヴィルニュス空港に降り立ったところで止められ、その後ラトビアへ追放された。

ラトビア国籍を持つカセム氏は、以降5年間にわたりリトアニアへの入国が禁止された。リトアニア政権は、カセム氏を「国家安全保障に対する脅威」とみなしているとのこと。このことは、同国検察機関が作成した文書から判明している。

追放後、カセム氏は、リガにて動画メッセージを公開。その中で、同氏は、ヴィルニュス空港で6時間拘束されたこと、ロシア特殊機関との繋がりの可能性などが問われたことを伝えた。

リトアニア国境警備庁は、本件につきコメントしていない。

なお、ラジオ・スヴォボーダは、現在、リトアニアがロシアとの間で緊張した関係を有していると報じている。過去数か月、リトアニアは、複数の人物を逮捕し、ロシア政権のためにスパイ行為を働いたとして断罪しているという。

また、ラジオ・スヴォボーダは、西側諸国の政治家や諜報機関が最近ますますロシアの国営報道機関、とりわけ、「スプートニク」と、以前「ロシア・トゥデイ」という名前だった「RT」に対する懸念を示しており、これら報道機関を「クレムリンのプロパガンダ機関」と呼んでいると伝えた。

なお、アメリカ合衆国司法省は、2017年、同国特殊機関が「RT」が2016年大統領選挙へのロシアの干渉を促進したと発表して以降、「RT」アメリカ支部を外国エージェントとして登録させている。