ゼレンシキー次期大統領陣営、与党連合崩壊にコメント 「議会ゲームだ」

ヴォロディーミル・ゼレンシキー次期大統領チームは、同日の最高会議(国会)における与党連合の活動停止を「ゲームだ」とし、またウクライナは抜本的な改革が必要であり、活動力の議会が必要だと指摘した。

17日、ゼレンシキー次期大統領広報室がウクルインフォルムにコメントを伝えた。同コメントは、同陣営フェイスブックにも掲載されている。

コメントには、「今日、最高会議にて会派の1つが『与党連合』からの離脱を決めた。しかし、存在しないものからどうやって離脱するのであろうか。与党連合は実質的にすでに3年間存在していない。自助党、祖国党、急進党の会派が離脱した時から、それは存在しないのである。現在の議会のゲームは、自らを選出した人々に対する議員たちの無関心を表している。彼らにとっては、仕事をせずに存在し続けることの方が重要なのだ」と書かれている。

同時に、同チームは、国家は変化と抜本的改革を必要としているとし、「それがウクライナ国民の需要だ。その実現には、活動力のある議会が必要だ」と強調した。

なお、これに先立ち、本日、アンドリー・パルビー最高会議議長は、人民戦線党会派の与党離脱を受けて、与党連合が5月17日に活動を停止したと発表。同時に、同議長は、最高会議議員に対して、新しい与党連合を形成するための協議を開始するよう呼びかけていた。

これにより、最高会議は、議会過半数からなる新しい与党連合を形成するための期間として30日間を得たことになる。そして、最高会議がこの期間中に与党連合を形成できなかった場合、本来は大統領に議会解散権が生じる。他方、ウクライナ憲法は、最高会議の任期の最後の半年間は、他の条件が満たされても議会の解散ができないことを定めている。最高会議による与党連合形成のための期間が終了する6月16日は、既に最高会議任期の最後の半年に入っているため、大統領は議会を解散することができない。

これに先立ち、ゼレンシキー次期大統領チームは、次期大統領は最高会議の解散を主導していくとし、その根拠として、与党連合が過半数を割っていることを指摘していた。