米大使、ウクライナの特別汚職対策検察長の解任を呼びかけ

マリー・ヨヴァノヴィチ在ウクライナ米国大使は、ウクライナのナザール・ホロドニツィキー特別汚職対策検察(SAP)長を解任するよう呼びかけた。

5日、同大使がトーク・イベント時に発言した。米国大使館ウェブサイトが伝えた。

ヨヴァノヴィチ大使は、「汚職対策諸機関の一体性のためには、特別汚職対策検察(SAP)長が交代しなければならない。容疑者と如何に汚職断罪の責任を回避するかについて協議をしていたことが判明した人物を、その捜査の実施の際に信頼することはできない」と強調した。

同大使は、汚職を犯した人物は捜査、起訴を受けねばならず、罪が証明されたのであれば、投獄されねばならないと発言した。

大使は、「そうであるためには、汚職対策諸機関の全ての要素が揃い、それらが効果的に作用しなければならないのである」と指摘した。

2018年3月、ホロドニツィキーSAP長の執務室の水槽に盗聴器が仕掛けられていたことが伝えられた。その後、その盗聴は、国家汚職対策局(NABU)と検事総局によるホロドニツィキーSAP長に対する刑事捜査の一環で行われていたことが判明した。

その後、NABUは、録音されたホロドニツィキーSAP長の会話の一部を公開していた。

同年3月30日、ルツェンコ検事総長は、検察選考委員会に対して、ホロドニツィキーSAP長の解任を検討するよう要請した。

同年7月26日、検察選考委員会は、ホロドニツィキーSAP長の行動を不適切として非難する決定を下した。

NABUは、委員会がSAP長を解任する決定しなかったことに不満を表明し、同年8月21日、最高裁判所の行政棄却院に同決定を控訴した。しかし、棄却院は、検察選考委員会の決定に対するNABUの控訴を棄却していた。