ウクライナ東部の平和は、ミンスク諸合意の完全履行によりのみ可能=OSCE特別代表

ウクライナ東部情勢を協議する、ウクライナ・欧州安全保障協力機構(OSCE)・ロシアからなる「三者コンタクト・グループ(TCG)」にて、OSCEを代表しているサイディック特別代表は、ウクライナ東部紛争の平和的解決の唯一の道は、ミンスク諸合意を完全かつ包括的に履行することのみが唯一の道だと考えている。

サイディックOSCE特別代表が、2015年2月12日付「ミンスク両合意履行のための方策パッケージ」の署名から4年経過に合わせた声明を発表した。ウクルインフォルムが伝えた。

サイディック特別代表は、「ウクライナ東部紛争の平和的解決の唯一の道は、全ての紛争当事者がミンスク諸合意を完全かつ包括的に履行することであると、私は確信している。私は、もう一度、全ての当事者に対し、本件につき、目的に適った行動をとるよう呼びかける」と述べた。

また、同特別代表は、国連安全保障理事会にて支持を得ている2015年2月12日付署名の「ミンスク両合意履行のための方策パッケージ」と、同日のドイツ・フランス・ウクライナ・ロシアからなる「ノルマンディ4国」の宣言、ミンスク議定書(2014年9月5日署名)、ミンスク覚書(2014年9月19日署名)が、三者コンタクト・グループの現在の活動の基本となっていることを喚起した。

同特別代表は、声明にて「残念ながら、ミンスク諸合意への支持は一致しているが、紛争解決は近づけられていない。同地域では、対立が継続しており、民間人に困難を生み、過去1年で数こそ減らすことができたが、被害者も出ている」と発言した。