露に拘束されるクリミア・タタール人活動家の体調が悪化

クリミア・タタール民族代表機関「メジュリス」代表であり、最高会議(国会)議員のレファト・チュバロフ氏は、被占領下クリミアにて拘束されるクリミア・タタール人政治囚のエデム・ベキロフ氏の体調が急激に悪化していると伝えた。

23日、チュバロフ氏が、自らのフェイスブック・アカウントに書き込んだ。

同氏は、「私たちがクリミアから受け取った情報によれば、エデム・ベキロフ氏の体調が急激に悪化したとのことである」と伝えた。

また、同氏は、ロシア側のクリミア「人権問題全権」であるリュドミラ・ルビナヤ氏に電話し、ベキロフ氏の危機的状況を伝えた上で、至急同氏の下へ向かうよう呼びかけたという。

これまでの報道では、昨年12月12日、(へルソン州)チョンハルからクリミアへの入域の際、へルソン州ノヴォオレクシーウカ在住のウクライナ国民、クリミア・タタール人のエデム・ベキロフさんがロシア連邦保安庁(FSB)に拘束されていた。ベキロフさんはクリミアに暮らす78歳の母親と親族に会うためにクリミアを訪れるところだった。ベキロフさんは、第1グループの障がいを持っており、2018年1月には冠動脈バイパス手術をしており、その際、4か所の血管が繋がれたとのこと。拘束の際にベキロフさんが持っていた薬の入ったリュックサックが押収されており、以降ベキロフさんには適切な医療行為が与えられていない。

12月13日、被占領地クリミアの「裁判所」は、ベキロフさんを拘置所に2月11日まで逮捕する判決を下した。罪状は、14キログラムの弾薬や武器を保有・譲渡だと言い渡された。なお、「裁判」時には、ベキロフさんは2回にわたり体調が悪化し、救急車で病院に運ばれており、病院では血糖値と血圧の低下だと診断されている。