ロシアは、OSCE監視団のアゾフ海活動の可能性を妨害するであろう:米特別代表

欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)のアゾフ海へのマンデート拡大は、ロシアが妨害するであろうことから、現時点で実現の見込みは薄い。

17日、ヴォルカー米国務省ウクライナ問題特別代表がブリュッセルにおけるオンライン・ブリーフィングで発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ヴォルカー特別代表は、「SMMのマンデートは、ウクライナ領全域での活動であり、理論的にはウクライナの領海も含む」と指摘しつつ、一方でその実現には、問題が複数あると説明した。同特別代表によれば、問題の一つは、SMMにはアゾフ海監視に必要な追加的なリソースがないこと、そして、「別の問題もある。ロシアは、ドンバス地方では、あたかも自分は関与していないかのような素振りをし、傀儡集団を前面に出して見せているが、アゾフ海ではこのロシアがドンバスと異なり、オープンに行動していることである」とのこと。

そのため、ヴォルカー特別代表は、OSCEはコンセンサスで決定をしなければならない機構であり、ロシアがOSCEの一員である以上、決定採択を妨害しようとするであろうから、「SMMがロシアの行動を監視するというマンデートを得る可能性は、非常に小さい」と指摘した。