アメリカとEU、ロシアからのOSCE無人機撃墜の説明を再度呼びかけ

アメリカは、10月27日の欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)の長距離無人機(UAV)が露による被占領地ドンバスにて撃墜された事件について、あらためてロシアに対し、同国の役割について説明するよう要求した。

15日、ウィーンのOSCE常任理事会会合において、グレゴリー・マクリース米国代表団副団長代理が発表した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

同副団長代理は、「アメリカ合衆国は、あらためて、ロシアに対し、10月27日のSMMの長距離UAV撃墜に関して返答するよう要求する」と発言した。

同副団長代理は、2週間前に、常任理事会参加国がロシアに対し、ウクライナ東部での同UAV撃墜事件について回答するように要求したことを喚起し、「私たちは、この理事会の他のメンバーとともに、本件に関するロシアの役割につき、同国から説明を聞かなければならない。この事件は、ロシアがコントロールする領域で発生したのである」と強調した。

また、駐OSCE・EU代表団は、前回の常任理事会における声明で、判明した事実からSMMの長距離UAVの撃墜に責任があるのはロシアと同国が支援する武装集団であることが判明していると述べたことを喚起した。

その上で、同代表団は、「残念ながら、私たちは、ロシア連邦からまだ何らの説明も受け取っていない。SMMは、UAVが墜落したと思われる地区を何度かパトロールしたが、しかし、一切の破片も見つけることができなかった」と発表した。

そして、今回の事件で失われたUAVは、OSCE・SMMが失った9機目のUAVであることが指摘された。

EU代表は、「SMMのUAVやその他の機器に対して意図的な損傷、破壊、消失をもたらすたことに責任のある人物は、政治的・財政的な責任を負わなければならない」と強調した。

これまでの報道にあるように、10月28日、OSCE・SMMの長距離UAVが、ロシアとの国境近くのニジュニョクリンシケ(ドネツィク州)で消失していた。同UAVは、通信が途絶える前、地対空ミサイルシステムを確認していた他、国境検問地点のない国境付近を移動する車列を追っていた。