イタリア首相、EUの対ロシア制裁解除を呼びかけ

コンテ・イタリア首相は、欧州連合(EU)がロシアに対して科している制裁の効力を停止することを呼びかけ、また、イタリアはロシアとの貿易協力を強化するつもりだと発言した。

コンテ首相がロシア訪問時に発言した。25日、ラジオ・スヴォボーダ通信が報じた。

コンテ・イタリア首相は、ウクライナの出来事におけるロシアの役割を根拠とするEUとロシアの分断が長く続きすぎていると指摘した。そして、同首相は、「イタリアにとって制裁は目的ではない。制裁は手段であり、出来るだけ早く取り除かれるべきものである」と発言した。

同時に、同首相は、イタリアが12月に対露制裁の延長に拒否権を用いる準備があるかとの問いには返答せず、「イタリアは、唯一前進できるのは対話による道であると、他の欧州の国々を説得したいのである」と述べた。

2014年、ロシアがウクライナ領クリミアを併合し、ウクライナ東部の武装集団を支援し出した後、EUはロシアに対して経済制裁を科した。

本年9月、EUは、ウクライナの主権、独立、領土一体性の侵害に関与するロシアの個人・法人に対する個別制限措置を半年延長した。この資産凍結とEUへの渡航禁止の措置は、155の個人と44の法人に対して科せられている。155の個人の中には、プーチン露大統領の側近や、ドンバスやクリミアのロシア占領政権に入っている者が含まれる。また、ロシアが併合したクリミア経済に関する制限措置も適用されている。

12月13日のEU首脳会談において、対露制裁の効力をさらに6か月延長するための投票が行われることになっている。