ヤーグラン欧州評議会事務局長、欧州評議会からのロシア除名の可能性に言及

もしロシアが欧州評議会予算への拠出を再開しなければ、同国はこの機関から除名されるかもしれない。

10日、トルビョルン・ヤーグラン欧州評議会事務局長が同評議会の将来に関する議論の際に述べた。ストラスブールからウクルインフォルムの記者が伝えた。

ヤーグラン事務局長は、ロシアに関わる状況について話した際、「もし加盟国が2年間にわたり拠出金を支払わないのであれば、第9条が適用される(編集注:欧州評議会憲章第9条のこと。加盟国が財政上の義務を履行しない場合の同国の権利剥奪を規定している)。来年の6月に2年が経過する」と指摘した。

その上で、ヤーグラン事務局長は、全ての加盟国は欧州評議会のルールと欧州人権条約を履行せねばならないことを強調した。

そして、同事務局長は、欧州評議会憲章第9条の加盟国への適用の権限は意思決定機関である閣僚委員会にあることを説明し、ロシアが拠出金支払いを再開しない場合の予算変更を含め、本件に関する自らの立場を12日に伝えると発言した。

なお、2014年のロシアの対ウクライナ侵略開始以降、欧州評議会は議員総会(PACE)のロシア代表団に対して、投票権剥奪を含む制裁を適用した。その後、ロシアは、欧州評議会への拠出金の支払いを停止した。

10月8~12日にストラスブールで開催されているPACE秋会期では、ヤーグラン事務局長がPACE議員の質問に答えることになっている。