欧州評議会議員総会、ロシア代表団制裁問題の投票を議題から取り消し

9日、欧州評議会議員総会(PACE)は、対立を招いていた、投票権を含む各国代表団の権限問題に関する投票を議題から取り消した。

今回の同提案への投票を議題から取り消すというイニシアティブは、ペトラ・デ・スッテル議員(ブルガリア)が提起した。ストラスブールのPACE会場からウクルインフォルム特派員が伝えた。

9日、PACEでは、投票権を含む各国代表団の権限に関する規定変更の提案が審議されていた。この提案は、PACEが各国代表団に対して制裁を科すことを難しくするものであり、具体的には、個別の代表団に対する制裁は、現在過半数の賛成で科すことができるところ、この提案が採択されると制裁に3分の2の賛成票が必要となるものであった。

同提案を議題から取り消すというイニシアティブへの投票には、PACE議員の過半数が賛成した。これにより、今後、同問題はPACE議題から取り消され、今後、関連委員会で再作業されることになった。次に提起される可能性があるのは2019年1月のPACE会議となる。

なお、この各国代表団権限の問題は、2014年にロシアがウクライナへの侵略を開始して以降、ロシア代表団の権利が制限されていることに関連して提起されているものである。

欧州評議会とPACEには、両機関の複数幹部を含め、親ロシア・ロビーがおり、彼らが現在制限されているロシア代表団の権限を回復しようと試みている。ロシアは、同国代表団の権利が制限されていることを受けて、欧州評議会の予算への支出を停止している。