ヴォルカー米国ウクライナ問題特別代表、露のセンツォフ氏解放の必要を説明

ハンガーストライキーにより健康状態悪化から、ウクライナ国民のオレフ・センツォフ映画監督を解放しなければならない。

カート・ヴォルカー・アメリカ国防省ウクライナ問題担当特別代表がロシアの「モスクワのこだま」通信へのインタビューで発言した。

ヴォルカー特別代表は、「彼(センツォフ映画監督)は、現在ハンガーストライキで非常に厳しい状況にある。彼は、クリミアから連れ出された。強制的にロシア国籍を付与されたが、彼はそれを拒否した。彼には、テロリズムの断罪が押し付けられているが、これも彼は拒否している。そして、提示された彼の罪の証拠なるものは、あまり説得力のないものである。私は、少なくとも、人道的なジェスチャーとして、彼と彼の家族のために、健康状態を考慮して、オレフ・センツォフ氏を解放すべきだと考えている」と述べた。

また、同特別代表は、記者からの、なぜアメリカは「テロリストである」センツォフ氏を擁護するのかとの問いに対し、「私たちは、グローバルなレベルで非常にテロリズムを懸念しているし、この懸念をロシアと共有している。しかし、政治的対立者との闘いに、『彼らはテロリストなので、我々は彼らを逮捕する』というような、テロというレッテルを悪用するのはやめようではないか」と答えた。

これまで報道があったように、クリミア出身のウクライナ人映画監督であるオレフ・センツォフは、2015年8月以降ロシアで違法に断罪されており、併合されたクリミアでテロを計画したという偽の罪状により拘禁刑を受けている。2018年5月14日、センツォフ氏は、ロシアに拘束される全てのウクライナ政治囚解放を求めて、無期限のハンガーストライキを開始した。ロシアと被占領下クリミアには、約70名のウクライナ人政治囚が拘束されている。その中には、ウクルインフォルム通信の記者であるロマン・スシチェンコ氏も含まれており、同記者はスパイの罪状で12年の禁固刑を言い渡されている。