「与党連合には議会過半数の議員がいた」:パルビー最高会議議長、議会解散大統領令の違憲性を指摘

6日、アンドリー・パルビー最高会議(国会)議長は、5月に人民戦線党会派が与党連合を離脱する前の時点で、同与党には過半数の227名の議員が加わっていたことを指摘した。

パルビー議長が記者団に対して発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

議長は、「憲法裁判所の要請で、私たちは、次のような行動をとった。まず、与党連合発足時の記録を確認。当時、302名の議員がいた。それから、与党連合からの離脱の声明を確認した。全ての声明を確認したところ、私は強調したいが、金曜日(5月17日)までに、与党連合には227名いたのである」と発言した。

パルビー議長は、この情報を、憲法裁判所によるゼレンシキー大統領の最高会議期限前解散・繰り上げ選挙の大統領令の違憲性審議のための追加根拠として同裁判所に提出したと伝えた。

また、議長は、「そもそも一度も与党連合の議員リストを手にしたことはなかった」と発言した。

加えて議長は、最高会議議員の中に「表立って与党を抜けると言いながら、実際には声明を書かなかった者が多くいた」と指摘した。

なお、ウクライナの法制上、最高会議の与党連合は、過半数の226名以上で構成されなければならないことになっている。

これまでの報道にあるように、5月17日、当時の与党連合の一翼であった人民戦線党が与党離脱を表明。現行法により、同日から1か月間は新与党連合結成のための期間となり、大統領による最高会議の解散はできないことになっていた。

他方、5月20日、ゼレンシキー大統領は、自身の大統領就任演説にて、最高会議解散の意向を発表。5月21日、同大統領は、同解散・繰り上げ選挙実施の大統領令に署名、同23日同大統領令は公布され、発効した。

5月24日、人民戦線党は、62名の議員の署名をもって、憲法裁判所に同大統領令の違憲性を審査するよう要請した。

6月4日、憲法裁判所は、同大統領令の憲法との合致の審議を開始している。