効果的な抑止力がなければ、ロシアは再びウクライナを攻撃しようとするだろう=ドイツ人専門家

ドイツ出身でストックホルム東欧研究センター(SCEEUS)所属の政治学者のアンドレアス・ウムランド氏は、ロシアからのウクライナに対する脅威を完全に排除するのは、ロシア連邦自体に根本的な変化が生じた場合にのみ可能となるとの見方を示した。

ウムランド氏がウクルインフォルムとのインタビューの際に発言した(リンク先はウクライナ語)。

ウムランド氏は、ロシアの帝国プロジェクトにおいて、ウクライナは中心的な位置を占めていると説明した。同氏はその点につき、「ウクライナはその帝国プロジェクトの最も重要な要素だ。ウクライナがなければ、ロシアは大国、あるいは超大国としての地位への主張を著しく損なうことになるのだ」と発言した。

同氏はそして、だからこそ、ロシアにとってのウクライナ問題は領土紛争の枠を遥かに超えていると指摘した。

その際同氏は、「同紛争は領土や国家性だけが関係しているのではない。アイデンティティ、文化、歴史、宗教、そして『ロシア人』であることの意味や『ウクライナ人』であることの意味の定義そのものに関わっている」と強調した。

同氏は加えて、ロシアとウクライナの間の将来のどのような停戦も一時的な「休止」に過ぎないものとなる可能性があるとの見方に同意した。その際同氏は、「残念ながらその通りだ。ロシアの攻撃性及びウクライナに関する主張は、何度も何度も再発するだろう。そのため、ウクライナに必要なのは停戦や和平だけでなく、『抑止力』となる。それは、強い軍、安全の保証、そして理想的には、軍事同盟への加盟である」と主張した。

同氏はさらに、ウクライナに効果的な抑止力が欠如していれば、ロシアは再び同国を攻撃しようとするだろうと指摘した。

加えて同氏は、ロシアの脅威の完全な排除は、ロシア自体の国内における根本的な変化があった場合にのみ、可能となるとの見方を示した。

同氏はその点につき、「ロシア国家が崩壊するか、あるいはロシアの体制に非常に深淵な変化が起き、プーチンの体制ともエリツィンの体制とも決定的に異なるような、遥かに非中央集権化された、真に新しい政治秩序が形成されるなどした時にのみ、その脅威は消滅するだろう」と指摘した。そして同氏は、「その時になって初めて、ロシアは、もしかしたら、ウクライナに対する攻撃性を低減させるかもしれない」との見方を示した。

写真:アンドレアス・ウムランド(フェイスブック)