欧米専門家、ロシアによる対ウクライナ侵攻の3つの可能性を分析=ロイター

西側諸国の専門家は、ロシアの対ウクライナ侵攻につき複数のシナリオがあり得ると考えている。

ロイター通信が伝えた

1つ目のシナリオは、ドンバス地方における占領地の「拡張」だという。その場合、ロシアは、(侵攻の口実を作るために)ウクライナが武力でドンバスの被占領地を奪還する計画を有しているとして非難をするだろうという。ロシア国防省内の議論に詳しい関係者は、ロシア政権が侵攻を決めるなら、このシナリオの可能性が最も大きいと指摘する。この人物は、その場合、挑発者(編集注:ドンバス被占領地のロシア武装集団関係者)がロシアに対して軍の派遣を要請する可能性があると指摘した。

その後、ロシアは、ウクライナ政府がコントロールしているアゾフ海沿岸の領域を奪い、露ロストフ州からドンバス〜クリミアまでの陸路を作ることを試みるかもしれないという。

2つ目のシナリオは、ロシアがクリミアから侵攻し、ウクライナが反撃する際の自然の障壁となるドニプロ川までの領土を獲得するというものだという。

この作戦は、南部のウクライナ軍部隊に対して、砲撃、ミサイル攻撃、空爆によって開始される可能性があり、また部隊や戦車の進攻を可能にするために、特殊任務部隊が橋や線路の分岐点を奪取する可能性もある。

この場合、ロシアにとって重要となるのは、2014年の占領開始までクリミアへの水の供給が行われていた水路のコントロールを得ることとなる。

3つ目のシナリオは、多方面侵攻だという。この場合、ウクライナ北東部の侵攻も含まれ、都市の包囲が想定されているが、ただし、市内への侵攻は行われないかもしれないという。

公開された米国の情報機関の文書には、ロシアが大隊戦術群(BTG)100個あるいは17万5000人の兵力での進攻を組織している可能性があると書かれている。BTG約50個は、すでにウクライナ北部・東部の国境沿い、南部のクリミアに展開されている。ロシア軍はまたベラルーシからも侵攻してくる可能性がある。

シナリオによっては、陸上の侵攻なく、ミサイルでの長距離攻撃、重要インフラに対するサイバー攻撃も想定可能だという。

軍事専門家は、ロシア軍の半分ほどの戦力であるウクライナ軍が敗北したとしても、ロシアはゲリラ抵抗を受けることになり、奪取した領土を維持するのは困難となるだろうと指摘している。