ウクライナとジョージアのNATO加盟に向けた行動計画を作成すべき=NATO前事務総長

アナス・フォー・ラスムセン前北大西洋条約機構(NATO)事務総長(元デンマーク首相)は、NATOが2008年にウクライナとジョージアに与えた将来のNATO加盟の約束の実現を始める時が来ているとの考えを示した。

3日、ラスムセン氏の寄稿が米政治ニュースサイト「ポリティコ」に掲載された

ラスムセン氏は、「私たちは、2008年にジョージアとウクライナに対して、NATOの席を約束した。私たちの約束実現のための行動計画を作成する時が来た。必要であれば、私たちは、NATO第5条(編集注:集団的自衛権)はキーウ(キエフ)とトビリシの支配が及ぶ領域にのみ適用されるという条件で、そのように行動する(編集注:ウクライナとジョージアの加盟に向けた行動計画を作成する)ことも可能だが、しかし、NATOは、プーチンがドアマンとして行動することを許し続けるようなオープンドア拡大政策を有すことはできない」と主張した。

同氏はまた、ロシア連邦が1999年に欧州安全保障協力機構(OSCE)の欧州安全保障憲章に署名したこと、同憲章には、同盟に関する協定を含め、参加国が自らの安全保障計画を自由に選択したり変更したりする不可分の権利が認められていることを喚起した。

その上でラスムセン氏は、「ウクライナ人は、闘いで結束し、自由のために闘う準備のある民である。自由とは、欧州の大半が当たり前のものとして受け入れているものであり、自由な世界にいる私たちは、彼らが私たちの自由のためにも戦っているのだということにつき、幻想を抱くべきではない。歴史は、侵略者が自らの近接地に居残り続けることはないことを私たちに伝えている」と主張した。