ゼレンシキー大統領、NATO首脳会談前にストルテンベルグ事務総長と電話会談

ゼレンシキー大統領は10日、ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長と電話会談を行った際、NATOが今年の首脳会談でオープンドア政策の確認をすることがウクライナにとって重要だと強調した。

大統領府広報室が伝えた

発表には、「大統領は、6月14日のNATO首脳会談時にロシアの侵略問題とその抑止のための効果的方策が具体的に検討されることへの期待を表明した。(中略)大統領は別途、今年のNATO首脳会談時の決定にて、同機構の『オープンドア』政策が確認されること、また2008年のブカレスト首脳会談の私たちの国のための加盟行動計画(MAP)に関する決定の有効性が確認されることがウクライナにとって重要であると強調した」と書かれている。

またゼレンシキー大統領は、NATOがウクライナの主権と領土一体性を一貫して支持していることにつき謝意を伝えた。

ゼレンシキー大統領はさらに、ウクライナ東部ドンバス地方の治安情勢とウクライナ周辺のロシア軍集結による著しい軍事的脅威が今も残っていることを報告した。

その他大統領は、安全保障・国防分野の改革につき報告し、その上でNATOのこれら改革履行サポートにつき謝意を述べた。

また、ストルテンベルグNATO事務総長は、ツイッター・アカウントにて、今回の電話会談について報告した

ストルテンベルグ氏は、「私たちの価値あるパートナーであるウクライナのゼレンシキー大統領と話した。私たちは、来たるNATO首脳会談、地域の治安状況、ロシアの受け入れられない軍増強について協議した。私は、私たちが政治的・実質的サポートを続けていること、改革プロセスを鼓舞していることを強調した」と書き込んだ。

なお、2008年のNATOブカレスト首脳会談にて、ウクライナとジョージアが将来NATOに加盟し、その道の次の段階はMAPの付与となる、とする決定が採択されていた。同時に、NATO加盟国の間では、両国に対してMAPを付与することについて現在まで意見の一致が見られていない。ウクライナとジョージアには、改革を継続することが勧告されている。

またウクライナは、2020年6月12日にNATOの高次機会パートナー(EOP)地位が付与されている。